2009年度に実施した15軒の貧しい家族の為の牛とヤク支援プロジェクト / 15 needy families received 2 cows or one dri through our cow project in 2009

今年は15軒の困窮している家族に支援しました。8軒にはディ「牝のヤク」1頭「36000円」を、7軒は牛2頭「24000円」を援助しました。

チャティンの町中から遠く離れた、車道もない辺境の村々には大変困っている農民がたくさん暮らしています。今回の視察の時、長い間雨が降らずに乾燥していた大地に一度に大量の雨が降り、道がぬかるみ車で最後まで進むことが出来ませんでした。スタッフはチベット到着直後に大きな交通事故にあい

治療を受けながら車で村の近くまで行きましたが、それ以上は徒歩となり歩くのも辛らく村に行くことは出来ませんでした。

その後治療中のスタッフに代わり、知人のリンポチェ「高僧」が馬で困っている村の人々を見て回りました。リンポチェのお寺は同じ地域にあり、村までの道のりや村人の現状にとても詳しいです。

支援を受ける家族選びは困難を極めました。支援を受けられない家族が納得しやすいよう条件をつけ、父親又は母親がいない、子供が3人以上そして年寄りもたくさんいる家人が7人以上の家族としました。しかしこんな大変な状態に当てはまる一家が50軒もあり、予算の都合上15家族にしか手伝えない旨を話し、最終的に公平な抽選で当たった15家族にリンポチェが同じ村で牛やディを多数飼っいる家族から購入した家畜を配りました。残された家族は来年まで待たなければなりません。

この地域はとても寒く、本来なら一番良いディを皆に渡せれば良いのですが、ディは5月から秋までの期間更に高い山に連れ

て行き放牧する

必要があります。放牧中は、家人がディの側近くでテント生活をして面倒をみなければなりません。しかし7軒の家族はどうしても山でテント生活が出来る人がおらず、代わりに牛を渡しました。困窮している家庭は揃って大家族でも働ける人が少なく、一番は畑仕事なので、家畜にまで人が回せないのです。

ある村は昔から畑の収穫がとても悪く、農作業の傍ら半分遊牧民として生活してきました。最近あまり雨が降らず、家族用の主食の大麦、じゃがいも、かぶらや大根は十分収穫できませんでした。天気の関係で8月に収穫ができないと9月には霜が降りてその後に収穫した作物は苦味が強く、動物のえさとしてしか使えません。一番大変な時にはチャティン政府が一軒あたり100kgのお米を支給しますが、それだけでは冬を乗り越えるのは難しいです。当会は何かあっても自立出来るよう、困窮家庭に牛又はディを渡しています。

ディを飼育する場合、暖かい季節になるとバテないよう涼しい山に連れて行き、薬草を含む草を一杯食べさせます。冬になると、ディを雄牛と掛け合わせ子供を産ませます。ディと雄牛の間に生まれた雄は「ズ」と呼びます。産まれたズはかなり高い値段で売ることが出来、貴重な現金収入になります。また、手元で成長させたズは畑仕事に大変重宝し、年を取って働けなくなっても最期の時までとても大事にされます。若い時に家族の為に一生懸命働いたズに感謝し、働けなくなっても夏場は山で放牧し、冬場は家屋内の家畜スペースで面倒を見、決して食べません。

ディと牛の間に産まれた牝はズムと呼ばれます。ズムはヤクの様に夏場に山に連れて行かなくても良いので、牛同様の扱いをすることも出来ます。ズムのお乳の量は牛より少ないですが、濃い乳が出て栄養価も高いです。また、ズムのお乳でできたチーズとバターも売れますから、ズムが産まれたら決して手放しません。

現金収入のある家なら家畜に家族が食べているのと同じ大麦をえさに混ぜたり、他の栄養価の高い餌を与えたりするので、栄養状態の良い牝は毎年子供を産むことが出来ますが、貧しい家族は自分の食糧さえもぎりぎりで家畜に栄養のある餌を与えることが難しく、牝は毎年子供を産むことが出来ません。しかし毎年出産しなくても量は少なくなりますがお乳はでます。

牛をもらった家族も近所の雄牛を飼っている家に行って掛け合わせます。この掛け合わせるのは無償です。

牛やディ、ズムを飼っている家族はバターとチーズを作り、10月になると自家用以外はチャティン町に売りに行き、その収入で自分が必要な大麦、小麦、米、塩などを購入します。数十キロの荷物を持って町まで出るのは大変なので、村の少し余裕がある家族が持っているバイクに少しのお金を払って同乗させてもらい、チャティン町まで乗せて行ってもらいます。帰る時は大麦などの仕入れた食糧を背負いながら行ける所までバスに乗り、家族に借りた馬で迎えに来てもらい、荷物を載せて、2-3日かけて家まで歩きます
大変嬉しいお知らせがあります

当会は今年9月に(株)リコー内のCSR室 社会貢献クラブ・FreeWillに支援先として選ばれ、チベットの牛プロジェクトの為に20万円の支援金を受け取ることが決まりました。支援金は来年度の牛プロジェクトに使わせていただきます。里親会員さんが社会貢献クラブ・FreeWillに当会を推薦して下さりました。

リコーさんのFreeWillヴォランティアの皆様に大変感謝しております。ありがとうございました。

http://www.ricoh.co.jp/kouken/freewill/

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